外壁塗装の目的とは?費用と塗装が必要になるサインのご紹介
外壁塗装してからある程度経つと、色がくすんできたり、劣化が見られたりするようになります。なかには、少々退色してきても気にならないから塗装しなくても良いとお考えの方がいるかもしれませんが、外壁塗装を行う目的は美観だけではありません。
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外壁塗装とは?
家を建ててからある程度の年数が経ち、塗装時期が近づいてきたら、外壁塗装を行うことになります。これは、大切な建物を守るために必要な、メンテナンスの一つです。塗装することで新しい塗膜ができ、これによって外壁の機能を良い状態に戻すことができます。
塗料の耐久年数が過ぎているのに外壁塗装をしないでいると、塗膜の劣化した部分から水が内側に入り込むなどして、建物そのものが傷み、場合によっては安全に使えなくなってしまうことも考えられます。屋根の塗装を怠れば、雨漏りの心配だって出てくるでしょう。こういったことがないように、きちんと外壁塗装を行うことが必要なのです。
外壁塗装を行う目的
定期的に外壁塗装を行う目的は、大きくわけて4つあります。一つは、古く見えるようになった建物に塗装を行うことで、美しいカラーとツヤを与える美観の回復です。ご希望があれば、今までの外壁とは違ったカラーを選択して塗装し、建物をイメージチェンジすることもできます。
また、塗装することで建物が美しく見えるだけでなく、汚れが付きにくい状態にすることも可能です。防汚機能を持つ塗料を選ぶことで、きれいな状態が長く続くのです。
ほかにも、外壁や建物の耐久性を上げることにもつながります。先にご紹介したように、塗装することで新しい塗膜が生まれ、これによって建物そのものを雨や紫外線などから守れるようになります。
ほかにも、塗料によっては建物にメリットをもたらすさまざまな機能があります。目的に合わせて選んでみると良いでしょう。
外壁塗装にかかる費用と相場
建物の大きさや使用する塗料などによって、外壁塗装の費用はかなり違ってきます。塗料の価格が高いほど耐久性も高くなる傾向があります。外壁塗装を長持ちさせたい場合は、費用もそれなりに高くなると思っておくと良いでしょう。
塗料代
外壁塗装を行う場合、いくつかある塗装の中から選んで施工してもらうことになります。種類によって価格が大きく変わるため、塗料の選択によって費用が左右されると思っておくと良いでしょう。
たとえば、ウレタン系塗料とシリコン系塗料とでは、シリコン系のほうが2倍くらい価格も高いこともありますし、ウレタン系塗料とフッ素系塗料と比較すると、フッ素系のほうが5倍ほども価格が高いこともあります。このように、塗料の種類によって価格に大きな違いがあるのです。
また、どれくらいの広さを塗るかにより、必要となる塗料の量も異なります。そのため、塗装面積によっても当然費用に違いが出てきます。
施工費
外壁に塗装する作業員に対する施工費も必要になります。人件費のほかに、管理費なども含まれます。人件費をはじめとする諸経費は、業者によっても違いがあるため一概には言えませんが、目安として全費用のだいたい1割~2割くらいになることが多いようです。
足場代
外壁や屋根を塗装する場合、足場が必要になることがほとんどです。高さのある場所に塗装する場合、足場を組むことになりますが、目安としては1平方メートルあたり800円~1000円くらいの費用が必要となります。
なるべく安く抑えたい場合は、足場代を低価格帯で設定している業者や足場代を不要としている業者などもありますので、一度幅広く相談してみるのも一つの手段です。
外壁塗装に使用する塗料の種類
外壁に用いられる塗料には、いろいろなものがあります。それぞれ価格に幅があるのですが、目安として価格の相場をご紹介します。
【塗装の種類】 【価格帯】 【耐用年数】
アクリル 安い 5~6年
ウレタン 安い 7~8年
シリコン 高い 8~12年
フッ素 高い 15~20年
見逃し厳禁!外壁劣化による塗装のサイン
耐用年数に至っていないのにも関わらず、外壁に気になる症状が見られることもあります。この場合は、早めに対応することをおすすめします。そのまま放置していると、雨もりなどが起こる場合もあり、建物を傷めてしまう可能性もあるからです。耐用年数に関わらず塗装に劣化が起こるケースもあるので、日頃から外壁の様子を確認しておくことも大切です。
おもな外壁塗装の劣化トラブルをご紹介します。
チョーキング
外壁を触ったときに、指先にチョークの粉のようなものが付着することがあります。これを、「チョーキング」と言います。塗膜が劣化したことで起こる症状で、早めに外壁塗装する必要がある状態でもあります。保護機能が失われているため、放置すると建物そのものが傷んでしまいます。
壁の色あせ
塗装してからしばらく経つと、以前と比べてだいぶ色が違っていることが、一目見ただけでわかる場合があります。また、塗装のツヤが失われていることもあります。とくに、少し離れた場所から見た時に色あせに気づきやすいようです。これは、紫外線を浴び続けたことによって起こる症状の一つです。色あせが気になり出した場合も、外壁劣化のサインだと思って良いでしょう。外壁塗装を行うと、鮮やかな色とツヤがよみがえります。
鉄部が錆びてきた
建物に部分的に鉄が使用されていると思いますが、ここに錆びがみられるようになった時も、外壁塗装のタイミングです。よく目にする赤錆びは、水分が原因でできるものです。塗膜にも問題が起こっているため、放置しないほうが良いでしょう。換気フードやベランダ、窓の格子などに錆びが見られるときは、早めに対応することをおすすめします。
ひび割れ
外壁にひび割れが見られた場合は、早めに対応することをおすすめします。こまかなひびが見られる場合は、塗膜に問題が起こっている状態です。外壁は、温度や湿度などで膨らむことがあるのですが、その際に塗膜にひびが入ってしまうことがあります。これを、ヘアークラックと言います。ほかにも、凍害や紫外線によるダメージ、コーキングの劣化などが原因になることもあります。このまま放置していると、今度は外壁そのものに影響が出てくるので、早めに対応したほうが安心です。
0.3ミリ以上の大きなひび割れが見られる場合は、構造クラックである場合が多く、下地素材にひびができていることも少なくありません。適切な処置が必要になります。
汚れやカビ
外壁塗装してから長い年数が経つと、汚れが目立つようになってきます。自然現象と受け止める方もいるようですが、簡単に考えてはいけません。なぜなら、外壁塗装にはもともと汚れが付きにくい機能があるのにも関わらず、こういった症状が起きているからです。つまり、塗装の機能が失われているということです。
同じように、カビが生えることもあります。湿度が高く、日当たりが悪い場所にできやすいのですが、場合によっては塗装のタイミングになっていることも考えられます。塗装の保護機能が落ちていることもあるため、気になる方は、一度専門家に見てもらうことをおすすめします。
まとめ
外壁塗装は、見た目を美しくするためだけでなく、建物や外壁を守るために必要なメンテナンスでもあります。雨風、紫外線などの影響を受ける外壁は、時とともに劣化します。そのため、定期的な塗装を行い、良い状態を保つことが必要になってくるのです。 塗料にはいろいろな種類があり、費用や耐用年数が異なるので、特徴を比較しながら選択すると良いでしょう。塗装が耐用年数に至っていない場合でも、気になる症状がある場合は外壁塗装を検討することをおすすめします。